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評価:
速水 健朗
ソフトバンククリエイティブ
¥ 735
(2008-02-16)
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構造的に「自分探し」に駆り立てられる若者達と、それを食い物にするビジネス。どっちもどっち。
読んだのはかなり前です。今ちらっと見返して思うことをつらつらと。
次の部分が印象に残りました。
この世の中は「やりたいこと」を仕事にした人だけで構成されているわけではなく、むしろ仕事を「やらなくてはいけないこと」としてやっている人たちで構成されているという認識が抜けているのだ。「誰もやりたがらないことを進んでやること」に対する価値への配慮がまったくないのは問題だろう。
昨年の終わりごろは自分の中のwantの弱さに振り回されてましたが、自分なりの納得ポイントを作ってそれは落ち着きました。着地点はというと、canやmustの方が強くたってwantが強い人とは別の役割が生じるし、wantが強い人ばかりじゃ組織成り立たないよねーって結論。上の引用部分と近いと思います。キャリアを考えるには、この三円全てのバランスが肝。
もっとも、wantとmustとcanの三円の重なりの先にあるものは「自己実現」なので、それ自体が「自分探し」だろって言われたら見も蓋もありませんが。でも、広い意味での「自分探し」(=少しでも楽しく、充実した毎日を送るための試行錯誤、かな。)は誰もがみんなしていることだろうし、この本が批判の対象としている「自分探し」はwantだけに着目してcanとmustを無視している類のものだと私は解釈しました。
三円の話をするときのwantって人によって強弱あって、私はどちらかと言えば弱い方。そういう場合にどうやって見つけるかって言うと、自分の内側だけをいくら綿密に探しまくったところで、答えになるwantがぽんっと出てくるわけじゃないんですよね。試しにやってみてとか、他の人の実体験を見聞きしてだとかしながら、ちょっとずつ朧気に見えてくるもの。元々あるものを見つけるっていうよりは、そんな風に外と内とを何度も行き来するうちに、新たに具体的ではっきりしたwantが形成されていくって言った方が近いのかもしれません。
何もないところに形成されるわけもないので、軸くらいはどこかにあるのかもしれませんが。でも、軸を外れることなんて心配するまでも無いんだと思います。ある先生もおっしゃっていましたが、人間直感を信じて間違うことはない、放っておけば好きなもののある場所に落ち着くから大丈夫。そういうもの。
きっと、「やりたいことが見つからない」「本当の自分は別にいる」って考えてるのは当人の理性の部分だけで、本能はちゃんと知っててそれが行動の一つ一つにも反映されてるんです。不思議なことに。
方向が分からなくても、精一杯頑張って走っていれば「なるようになる」。
だからむしろ着目すべきは、自分て何なのっていうことよりも、「頑張る」っていう条件の方。
それがあなたの精一杯ですか?
絶対にそれ以上できませんか?
という問いかけほど、怖い問いかけは無いなと今思った。
内容紹介
自分探しの罠にはまらないための道を探る!
自己啓発や自己分析でかえって己を見失ってしまう若者や、自分を探しに世界へまで飛び出してしまう夢追い人など“自分探し”は日本中に蔓延している。
中田英寿から「あいのり」まで幅広い分野での自分探しを分析し、その実態を探り出す。
レビュー
出版社からのコメント
就職しないで夢を追い続けるフリーター、いきなり自分を探すために世界へはばたいてしまう若者、自己啓発にのめりこんでしまうサラリーマンなどなど……現代の自分探しの諸相を徹底的に分析する!
中田英寿から「あいのり」にまで見られる「自分探し」のルーツも探り、かえって自分を見失ってしまうような罠に陥らないための方策を考える一冊である。