Eggs&Seeds

キレイゴトと毒が目一杯詰まった法科大学院生のブログ。
いつか殻を破って何かになりたいと企みながら
頭に浮かんだ独り言をありのままに吐き出します。皆様見守ってやってください。
感想・ご意見その他、コメント・TB大歓迎☆(但し、スパムは見つけ次第削除させていただきます。)

<< November 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

[ - ]
- : - : 

山中俊治ディレクション「骨」展@21_21DESIGN SIGHT

ミッドタウン内21_21DESIGN SIGHTで開催中の「骨」展に行ってきました。



私がこのシンプルなタイトルとポスターから想像した「骨」は、恐竜。
でも、開催場所は21_21。案の定、恐竜じゃなかった。

入ってすぐのところにあったのは、こういう骨。



毎日目にする自動車なのに
「骨」になった瞬間、今まで知らなかった発見だらけで新鮮です。
よけいなものを削ぎおとした骨格。
これだけでも、じーっと見始めるときりがありません。

今回の「骨」展は、工業製品の「骨」を探るもの。

「標本室」と「実験室」から構成されていて
「標本室」で、生物の骨格と工業製品の骨格を観察し
「実験室」で、未来の骨格を体験する、という流れになっています。

前半の「標本室」でまず目をひくのは、動物の骨格のモノクロ写真。
ハブの骨格が、CGなんじゃないかってくらいシャープで美しかったのが印象的。
外見はあんなに気持ち悪いのに。
それとは対照的に、ペンギンの骨格は・・・かぶりものにだいぶ騙されてますねw
骨にすると、あのよちよち歩きで可愛らしいイメージは微塵もありません。
子猫の皮を剥いだら、飢えたライオンが出てきた、みたいなそんな感じ。

工業製品の骨格の方は、本物の展示が圧巻。
アナログ時計とか携帯電話とか音楽プレーヤーとか、
精密機器を分解した状態で、全ての部品を展示しています。
一つ一つの部品の精巧さも、その数も、その大きさも、
それだけで驚きの連続ですが、それ以上に、
一つ一つはただの金属や樹脂をある形にしただけなのに
それらが過不足なくぴたりと組み合わさると、
時を刻んだり、音を出したり、光ったり、動いたり
単体では到底不可能な機能を持つって
もう奇跡としか言えない領域のような気がする。
この組み合わせを考えて実現させてきた人達に感服です。


そしてメインは後半の「実験室」。
動く・触れる・遊べる展示がたくさん。
このパートはとにかく実際に行って、体験してみるのが一番!
とにかく楽しい!

自分の影が骨格を与えられてリズミカルに動き出したり、
ビーチアニマル(過去記事参照)の親戚のような生き物らしい「生き物」がいたり
タコ足のように、うねうね動くロボットがいたり
弓を射る精巧なからくり人形があったり(土日は実演あり)。

このコーナーの一番のお気に入りは
自分の影が動き出す「another shadow」も捨てがたいですが
明和電機の「WAHHA GO GO!」。



脳は持たず、感情もなく……。ただ「笑う」ことだけを目的とする構造体のロボット。


手前の円盤を回すとどんどん空気が溜まって、
満タンになると
「ふぁ〜」
「カー、カッカッカ」
とかって笑う。その笑い声に脱力。
回す勢いによって、笑い方が変わります。

「人間の笑いは感情から生まれるけれど、感情の無い機械でも笑えるのだ」という試みだそう。

実際、物理的な構造によって笑っているだけですが
なんとも間の抜けた、味のある笑い方で表情豊か。
のんきにゆる〜く生きて、しかも人生達観してる感じ?
人間の方が、よほど無機質な笑い方してることがあるかもしれない。
とにかく、不気味で愛嬌のある骨格ですw

ちなみに、「another shadow」の作者は
少し前に話題になった三次元お絵かきソフト、teddyの開発者だそうです。なるほどねー。
teddyも面白いです。研究室のサイトか何かで遊べたはず。
話題になってたときに少しだけいじってみたことがありますが
ほんと簡単に3Dの絵が描けてびっくり。
少し慣れれば、それこそテディベアの絵を描けてしまいそう。

本題から外れましたが
こんなに面白い展示なのに
「骨」ってタイトルに二の足を踏む人が多いのか
日曜でも空いていて、体験し放題。穴場です。


21_21の企画展、今回に限らず比較的空いていることが多いですが
私はお気に入りの場所です。

ここの企画展を私が気に入っている理由は
展示作品が、機能性と遊び心を持ち合わせていて、
それはたぶん扱われているのが
アートじゃなくて、デザインだから
かなぁと思ってます。うまく言葉になりませんが。

アートは、基本的には鑑賞用で、眺めるだけで十分価値があるもの。
デザインにもそういう側面はありますが
眺めているだけでは宝の持ち腐れで、
日常にとけ込んで、実際に使われることで、
日常に何か変化を起こすことが予定されているというか・・・

何にせよ、しばらくは「骨」展が続くようですので
次世代工業デザインの「骨」を見てみたい方はぜひ♪



第5回企画展 山中俊治ディレクション「骨」展
http://www.2121designsight.jp/bones/index.html
会期: 2009年5月29日(金)- 8月30日(日)
時間: 11:00 - 20:00(入場は19:30まで)
休日: 火曜日
主催:21_21 DESIGN SIGHT、財団法人 三宅一生デザイン文化財団

私たちの体を支える骨の一つひとつに数十億年にわたる生物の進化の歴史が潜んでいるように、「工業製品の骨格」にも込められた意味があります。それは素材の進化を物語り、ものをつくる道筋や、人の思考の骨組みがかたちになったもの。まさにデザインの”コツ(骨)”なのです。
本展では、デザイナーとエンジニアの視点を持って活躍する山中俊治を展覧会ディレクターに迎え、洗練された構造を持つ生物の骨をふまえながら、工業製品の機能とかたちとの関係に改めて目を向けます。
キーワードは「骨」と「骨格」。12組の作家による作品に触発されながら、「未来の骨格」を探っていきます。
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) : 

劇団四季『ライオンキング』

友達が抽選で当てたチケットに便乗して、
劇団四季のライオンキングを観に行ってきました。

前から6列目の真正面!
タダなのにこんな良い席でいいんでしょうか。
バチが当たりそうです。
友人に感謝(≧▽≦)

実は二回目なんですが
役者さんが違うとだいぶ印象が変わるんだなっていうのが率直な感想でした。
同じ演目を二度見たのは初めて。

前回は正直、どうも大人シンバが好きになれなくて
女々しいファザコンっぷりに終始むかむかしてたんですが(笑)
今回はそんなことは全然なく。
むしろシンバが過去を振り切って前に進むくだりに感動しました。

下手とか上手いとかじゃなくって
きっと今回のシンバ役の方がまとっていた雰囲気が、私と相性良かったんでしょうね。
全く同じセリフでも、言う人によって印象も受け取り方も全然違ってくる。

「闇は、いつか明ける。
陽は、また昇る。」


報われないキャラですが、スカーも好き。
真っ黒な悪役じゃなくて、兄王へのコンプレックスを抱えてひねくれちゃってる辺りが憎みきれなくて。

口の減らない執事ザズーも見てて楽しい。
アニメには無かったオリジナル(?)の朝のご報告ソングが
「くだらなっ」とつっこんじゃうけど耳に残りますw

ミュージカル、二回目も楽しいことがよくわかりました♪
自分で行くには、予算的になかなか難しいけれど(^^;
色々見たいしね〜。
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) : 

シルク・ドゥ・ソレイユ『CORTEO』

遊び疲れか、風邪の前兆のような予感がするので
雨を言い訳に学校には行かず(笑)
おとなしく完全休息日のGW最終日でした。
予定通り勉強が進まないのは、その決断時点で織込済み。

昨日は、コルテオ東京公演に行ってきました☆

コルテオは「葬列」という意味だそうです。
死の床に伏せるクラウンが、
走馬燈のように人生を回顧しながら、
自分の葬儀を夢に見るというストーリー。

円形のステージが中央にあって、
客席がそれを挟んで向かい合っています。
後ろの方でも、ステージからそんなに離れないので問題なし☆
中央寄りだったので、全体を見渡せて良かったです^^

最初はステージに、天使が描かれた幕が降りています。
この幕が絶妙な透け具合で、とても綺麗。
反対側の客席が透けて見えますが、
ぼんやり眺めてると鏡か何かと錯覚して
向かい側の観客の存在を意識させません。

開演前から恒例の観客いじりがあったり
天使が間違って横にいた子供を連れて行こうとしたり
冒頭からユーモアたっぷりです。

ベッドの上で飛び跳ねるトランポリン(子供のころ、やったよねw)や、
シャンデリア上での空中アクロバット、
足を使ったジャグリング(リングがシャボン玉のように見えて綺麗)、
シーソージャンプ、迫力満点の人間空中ブランコ、逆さまの綱渡り(仕組みが謎)等々。

子供が風船でプカプカ浮いて空中散歩、なんてのもありました。
ただ、その子供の立ち居振る舞いが、
(可愛いんですが)なーんか子供らしくないなって思ってたら
やっぱり子供ではなかったようです。失礼しました。
となると見方次第では微妙な問題が出てきそうですが。。。
何にせよ、風船で浮くのは楽しそう♪

私としては、アクロバットではありませんが
主人公が羽根で不器用に飛ぶ場面や、
ETのように自転車で空を飛んだりする場面が
好きだったりもします☆

全体的には、
前半1時間はあっというま。
後半はちょっと間延びしてたような印象?
でもやっぱり生演奏の音楽にのせた演技は圧巻です。

「葬列」ってイメージがしっくりこなかったのは、死生観の違い?
って済ませちゃっていいんだろうか?

意味のある言葉が多く使われているのは、コルテオの特長。
(ZEDはジャバウォッキーのような言葉しか話さない。)
随所に、日本語、英語、イタリア語、フランス語etcが登場します。
訳していないところにも、笑いポイントがちょこちょこ。
全部理解できたら、それはそれで面白そうですw
主人公のやり取りがコミカル。

コルテオとZEDを比べると、
夢の中とはいえ、現実世界の「人間」を表現するコルテオと
絵本の中の冒険として、非現実世界を演出するZED。
そもそも世界観が大きく違うので、好みが分かれそうです。

私個人としては、
どちらかをもう一回観るなら、ZEDかなぁ。
ZEDの最高潮に盛り上がるフィナーレが目に焼き付いて離れない。
コルテオは、「あれ?終わり?」って感じだったのがちょっと残念(^^;

あと、視覚的に演出が派手で世界観にどっぷり浸かれる点でも、
やっぱり常設ステージに分があると思いました。

でもコルテオはコルテオで
一つ一つの演目の中にもストーリー性をもたせていたり
客席対面型ステージならではの構成になっていたり
別の良さがあって面白い◎

ちなみに、11月に東京追加公演決定だそうです。
今日から先行予約開始してます。
行き損ねた方はぜひ☆

追加公演、ちょっと予想してたし、やっぱりね〜とは思うんだけど、
昨日までそれを伏せておくのがやらしいw
ついでに言うと、5・5に絡めて郷ひろみが宣伝ってのも微妙w

とはいえ本公演の千秋楽だったのは、やっぱり嬉しい♪
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) : 

「Story of …」 カルティエ クリエイション〜めぐり逢う美の記憶@東京国立博物館

「Story of …」 カルティエ クリエイション〜めぐり逢う美の記憶

GWの上野はすごいことになっています。
朝11時頃、既に公園口改札を出るためだけの列ができてる。。。

その人混みの大部分はそのまま上野公園へと流れるわけで
一部の展示は、ディズニーさながらの大行列でした。
お目当てのカルティエ展は並んでなくて一安心。
(ちなみに見終えて出てきた頃には、やっぱり入場制限で並んでました)

今回のカルティエ展、
吉岡徳仁氏(メディアスキンのデザイナーさん)がディレクションしていると知って
ただの宝飾展じゃなさそうだと目をつけていました。

***
レビューしてなかったようなのでついでに書いておくと、年末に21_21で開催されていたセカンド・ネイチャー展(同じく吉岡氏のディレクション)での空間構成が、本当にすごかったです。特に、「Clouds」というインスタレーション作品が印象的でした。ふわふわとした雲の中にいるような錯覚に陥る幻想的な部屋(何となくそんな感じ、くらいじゃなくて本当に!)で、その中には人魚姫のお城の玉座にでもありそうな、これまた現実離れしてる結晶でできた椅子(ミョウバンの結晶らしい)が展示されているという作品。この説明だけじゃどんな感じかよく分からないと思いますが、言葉で全然説明できないくらい素敵でした、ということですw
***

宝飾展というと、私の感性が乏しいのか
「綺麗でしょ!豪華でしょ!別世界でしょ!」
以上のものを感じられないことが多いんですが
今回はさすが吉岡氏!一味違いました。

使われている宝石やデザイン、技法ではなく
あえてStoryに主眼を置いた展示構成のおかげで
作品を通して見えるものが、すごく濃かった。

前半は、カルティエが辿ってきた物語。
草創期から、技術の進歩やアジア・アフリカの影響を受けて変化を続け、
世界恐慌や大戦を経て、現在に至るまで。
時代時代の特長を雄弁に物語る作品群が展示されています。
「トリニティ」や「LOVE」といった今につながるコレクションも登場。
透明なクリスタルの文字盤に針が浮かぶ、仕組みが謎なミステリークロックが素敵。


そして、特に面白かったのは後半。
"Story of..."と銘打つ今回一番の見所だと思います☆

どうしてそのジュエリーが作られることになったのか
誰が、誰に、どんな想いをこめて贈ったのか
誰が、どんな時に、どんな思いで身につけていたのか

展示された一つ一つのジュエリーにまつわるStoryが
各2,3分の映像(※1)を通して語られます。

展示作品は
チャーチルが「なくしても戻ってくるように」という想いをこめて息子に贈った封筒型シガレットケース(切手に消印、宛名までデザインされてる!)や、ナチスからの解放を象徴する鳥のブローチ(政治的意図を知らずに見ると、純粋に可愛い)、グレース・ケリーの婚約指輪に、月面着陸機の純金製レプリカ等々。

「私が身につけなければ、他の誰が身につけるというの?」と言い放って
蛇やワニのネックレス(リアルで、正直、私には何がいいのか理解できない)を好んで身につけたという
爬虫類フリークのメキシコ女優のエピソードもありました。

そしてジュエリーの展示が一通り終わると今度は、
一つのジュエリーができるまでのStory(工程)が映像で説明されています。
緻密な手作業の職人芸に見入ってしまいました。ものづくり。
脱線ですが、作業机が再現されていて、
そこに職人さんの姿がホログラムで映し出されているのが楽しい☆
TDLのホーンテッドマンションみたいな感じです(笑)

最後の部屋は、「カルティエの未来」をテーマにした吉岡氏のインスタレーション。
まっさらな空間に、「月のかけら」というガラスの作品を配して、さらに香りで演出。
ここは、すごいの一言。見ればまちがいなく、圧倒されます。
記憶は、香りと共に・・・って、にくい演出すぎる。

具体的な内容は以上。

このカルティエ展のコンセプトは
虚像の代表格とされがちな宝石・貴金属の展示を通して
その奥にある、目に見えないけど大事な何か(持ち主や作り手の想い)のメッセージを伝えようとした、
とてもよく練られたものだったんじゃないか
って今、書きながら思いつきました。適当です(笑)

「表層的なものほど、深い意味を持つ」
映像の中に出てきたこの言葉が、今更ながら深みを帯びてきました。

何にせよ、「人」が見えるカルティエ展。
工夫された展示がとても面白いので、オススメです。

※1
部屋の真ん中に位置するガラスケースの中央(何も無さそう?反対側にいる人もまる見え)に、目の前の作品に対応した映像(映像の背後には、反対側の人が透けて見える)が流れていて、
反対側に回ると今度は、そちらの列の作品に関する映像が流れてる…っていう超ハイテク展示ケースでした。
個人的には、解説映像を映し出してるモニターの仕組みが気になってしかたありませんでしたw

日仏交流150周年記念
特別展「Story of …」
カルティエ クリエイション〜めぐり逢う美の記憶
2009年3月28日(土)〜5月31日(日)
日仏交流150周年を記念し、フランスを代表するジュエラー、カルティエが所有する1370点のアーカイヴピースを中心に、276点を展示。監修・デザインの吉岡徳仁氏が、それぞれの宝飾品に秘められたストーリーを演出します。

JUGEMテーマ:アート・デザイン


美術展 ]
comments(2) : trackbacks(0) : 

テオ・ヤンセン展@日比谷パティオ

テオ・ヤンセン展に行ってきました。
プラスチックチューブから出来た新生物、ビーチアニマルの展示です。

百聞は一見に如かず↓


私はビーチアニマルというものを全く知りませんでしたが、
一緒に行った友達は「たけしの誰でもピカソ」で見たことがあったそうなので、有名なのかもしれません。

工学的に計算し尽くされた緻密な骨格を持ち、
馬の足をイメージして作られた足で
砂浜でもしっかり地面を捉えて
思いの外早いスピードで、わさわさわさっと歩きます。
ナウシカに出てくる王蟲の仲間だと思うw

アニマリス・モデュラリウス(写真)は、ビーチアニマルの最新形態。
羽根で風を受けて体内に空気を取り込み、その圧力で動き出します。
ただ歩くだけではなくて、
触覚で危険を察知すると、空気の流れが変わって
自ら方向転換することもできちゃうからすごい。



150kgもあるんだそうですが
横長の体に均等に分散されていて、わずかな力で動けるそうです。
デモンストレーションで、実際に動かして見せてくれました。

電気的な動力を使ってないのが不思議すぎるくらい、動きはダイナミック。
ちょっとぎこちない動きが、本物の生き物のよう。
そのぎこちない遊びの部分が、
砂浜のような足場の悪いところでも歩ける秘訣なんだとか。

観覧者が自分で動かしてみることのできる
小さめのアニマリス・オルディスという作品もありました。
そちらは25kgだそうですが、
やっぱりそんな重さは感じさせないくらい軽い力で動かせました。

ビーチアニマル達はどれも
骨格むき出しでメカニカルな外見なんだけれど
なぜか眺めているうちに、表情があるような気がしてきて愛らしい。

素材が切りっぱなしだったり、結束帯の長さが不揃いだったり
動作の本質に関わらない部分は無造作に作ってありますが
それも思うところがあってのこと。
日本のスタッフが、細部を補修中のテオ・ヤンセンに
「なんで不揃いのままにしてるのか?」と聞いた時
「それは彼らの体の一部だから、無理に整えたら死んでしまうよw」
と答えたそうです。

テオ・ヤンセンにとって、ビーチアニマルは生命そのもので
プラスチックチューブに一度生命を吹き込んだら
その生命は人間の手を離れ
動かなくなれば寿命を迎えて化石になる。
寿命を迎えたビーチアニマルの遺伝子は、
新たなビーチアニマルに受け継がれていく。

テオの夢は、自分の死後もビーチアニマルが生き続けること。

直接会ったわけではありませんが
作品の説明書きやスタッフの説明を見聞きするうちに
ビーチアニマルに愛情を注ぐテオ・ヤンセンという人が好きになりました。

大きな夢に無邪気に目を輝かせる、子供のような大人。
子供は夢を見る力があって
大人は夢を実現させる力があって
二つを両立したときに生まれるものは、無限の可能性。
テオ・ヤンセンのような歳の取り方したいし、
そういう人っていいなぁって思います。

さらに、テオ・ヤンセンは物理学の研究者であると同時に芸術家。
論理と感性を融合した一つの形が、テオ・ヤンセンの作品です。
この前書いたジャズの話といい、数学の話といい、「論理と感性」は美のキーワードですね。
論理的で感性の鋭い人にも憧れます。

要するに何が言いたいかというと、
話を聞く限りのテオ・ヤンセンは、
私の憧れポイントをつきまくったカッコイイおじさま
のように思われます、ということです(笑)

この展示の難点をあげるとすれば、
このビーチアニマル達に日比谷パティオの臨時テントは、窮屈そうだということ。
目の前に大海原が広がる広大な砂浜を
のっしのっしと歩いている方が似合いますね。

他にも色々書きたいことはありますが
この記事、実は日曜からちょこちょこ書いてて
このままだと永久にアップできないので、そろそろ見切りをつけます(笑)
気が向いたら追記するかも。


余談。
せっかく銀座方面に行くんだからと思って、
展覧会前にイデミ・スギノのケーキを久しぶりに堪能しようとしたら
あと数人のところで売り切れ…並んだのに食べられず(泣)

休日のイデミは11時じゃ遅すぎるということを学びました。
心の準備万端だった分、逃すとよけい食べたくなる・・・!
近いうちにリベンジしたいです。

http://www.hibiya-patio.jp/theo/
2009年1月17日(土)より4月12日(日)までの間、オランダ人アーティスト“テオ・ヤンセン”のアジア初の作品展示を行います。日比谷パティオ特設会場に、オランダ、イップンブルグのテオのラボより、プラスティックチューブから作り出されたストランドビースト(strandbeest オランダ語“砂浜生物”の意味)がやってきます。その骨格の様な外観と、風力を動力源として自ら歩き出す不思議なストランドビースト。

テオ自身”生物”と称するその独特な魅力を解き明かしていきます。 内外のブログ、動画投稿サイトで話題沸騰中の「ストランドビースト」の展示に加え、彼の製作活動を紹介するアジア初の公開展示となります。 オランダから海を渡ってやってくる、迫力の日本初上陸作品群をお楽しみに!

[ストランドビーストに関して]
ストランドビーストはこれまでの生命体とはちがい、タンパク質ではなく別の基本要素からできています。その基本要素とは黄色のプラスティックチューブで、そこから作られた骨組みは歩くこともできます。ビーチアニマルたちはエネルギーを風から取りこむので、普通の動物のように食事をとる必要がありません。彼らは長い時間をかけて進化し、嵐や海水にも耐えることができるようになりました。そして、テオ・ヤンセンの究極の願いは、この動物たちの群れを浜辺に放すことです。
※ストランドビーストは「ビーチアニマル」と同義語です。
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) : 

「20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代」@Bunkamura ザ・ミュージアム

「20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代」展



パンフの絵は「リズミカルな森のラクダ」(パウル・クレー)。
飛び跳ねるような楽しい音楽が聞こえてきそうで好き。
一緒に行った子が「みんなのうた」って言ってたけど、本当にそんな感じです。

今回一番のお気に入りは、
「頭と手と足と心がある」(パウル・クレー)


このシュールなキュートさにやられました。
表情は無機質なのに中央のハートがほんわか温かくて、
何かを伝えようとしている感じ。
ちょうど読んでた「オーデュボンの祈り」(伊坂幸太郎)のある登場人物のイメージと重なって、よけいに印象的でした。

面白かったのは、「庶民的なパノラマ」(ルネ・マグリット)。
普通、パノラマって横に景色が広がってますよね。
この絵は、縦にパノラマが広がっています。
三段構成になっていて、上段が海、中段が林、下段が住宅。
一つの画面に全然違った3つ風景が描かれていて
不思議の国をのぞき込んでるような気分になりますw

解説で印象に残っているのは、ブラックの言葉の引用。
「二つの物の間を描くのも物を描くのと同じくらい大変であり、そしてその物同士と、物と間との関係が主題を作り上げるのだ」
なるほど。物はなくても間はあって、真っ白のままにするわけにはいかないですもんね。
もしかしたら不作為の議論と似てるかもしれないなーなんて、場違いなことを思いました。

ピカソとクレーという銘打つ割に、ピカソは少なめでしたが
そのまま絵本にできそうなほど可愛らしいクレーをたっぷり味わえて良かったです♪


Bunkamuraザ・ミュージアム
〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 TEL 03-3477-9111
渋谷駅より徒歩7分:シティシャトル(循環バス)あり。
地下鉄渋谷駅3a出口より 徒歩5分
開館時間:10時〜19時 (入館は18時半まで)
夜間時間:毎週金・土曜日は21時まで(入館は20時半まで)
休館日:展覧会開催期間中無休(1月1日を除く)

「Masterpieces of Kunstsammlung Nordrhein - Westfalen
20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代
ドイツ、ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館所蔵

ドイツ、デュッセルドルフのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館は、1986年にオープンし、質の高い20世紀美術の豊富なコレクション、通称“K20”で知られています。その所蔵作品は、パウル・クレーの充実した作品群をはじめ、ピカソ、マティス、シャガール、ブラックといった 20世紀初頭のおなじみの巨匠たち、また、マグリットやエルンストといったシュルレアリスムから、ミロなど20世紀前半の美術史を語るには欠かせない画家の作品を網羅しています。今回、この珠玉の作品群が一挙に出品されることとなり、ピカソとクレーの作品をはじめ、20世紀美術界の人気画家の良質の作品により、20世紀前半の流れを展観します。」
美術展 ]
comments(2) : trackbacks(0) : 

「名画と出会う−印象派から抽象絵画まで−」展@ブリヂストン美術館

午後の中途半端な時間に八丁堀で用事があって、
晴れてて気持ちいいし、時間に余裕もあったので
帰りは東京駅まで歩くことにしました。

そしたらなんと、通り道にブリヂストン美術館
前に一度訪れたことがあるはずですが、場所は全然覚えてませんでした。。。
(建物の目の前に来るまで、初めて歩く道だと思い続けてた^^;)
せっかくなので、ふらりと寄り道。

***
この美術館、こぢんまりしていて一般的な知名度はそれほどありませんが
展示空間としては、私のお気に入りトップ3に入ります。

普通、美術館って順路がきっちり指定されていて
「あの絵をもう一回見たい」と思っても逆走はちょっと憚られますが
ここは中央通路を挟んで両側に展示部屋があって、
会場への入口も出口も同じ場所にあるので
部屋同士を行き来しやすい構造になってます。
そのおかげで、お気に入りの絵は何回でも見に戻れます。
時間さえ許せば全体を2周3周も可能(私はあまりやりませんが)。

壁際には手すりやロープが無いので、ギリギリまで近づいて見られるのも魅力です。
この感覚はルーブルやオルセーのような、ヨーロッパの美術館みたい。

しかもそれほど混雑することがなくて、
前回休日昼間に行った時も一部屋に10人もいないくらい。
なので自由に部屋の中をうろうろ行き来したり、
後ろの人を気にせず好きな絵の前でしばらく立ち止まったり、
各展示室の中央にある椅子に座って、絵を見ながら一休みしたり
もう好き勝手に楽しめます。

こちらは自前のコレクションがものすごく充実していて、
クールベ、レンブラント、ルノワール、モネ、ゴッホ、ゴーギャン、ロートレック、ローランサン、ピカソ、クレー…e.t.c
画家の名前を並べてみても、有名どころが勢揃いです。

内実も画家のネームバリューに負けず、粒ぞろいの作品がたくさん。
何かを感じる絵。思わず立ち止まる絵。目を奪われる絵。
画家の名前を知らずに見ても、そんな風になる絵が揃っていると私は思います。
実際、ここで初めて名前を覚えた画家も何人か。

ブリヂストン美術館では、鳴り物入りの企画展で目玉になるような、教科書でお馴染みの超有名な作品や、誰もが知ってる代表作、にはあまりお目にかかれないかもしれませんが、質は一押しです。それも、印象派から近代絵画まで幅広く。
コレクション展示がメインなので、しばらく間を置いて、同じ作品に複数回出会える可能性が高いというのもこの美術館の良いところ。

私のお気に入りは
「黄昏−ヴェネツィア−」(モネ)
「07.06.85」(ザオ・ウーキー)
の2作品。
特に後者は、こちらで初めて名前を覚えた画家の一人ですが
吸い込まれるように深い青と白のコントランスが印象的な絵です。
そもそも抽象画なのか、闇夜の雪景色に浮かぶ光なのか、オーロラなのか、それ以外の何かなのか、分かりませんが
とにかく何かとても美しくて神秘的なものが描かれている絵。

余談ですが、最近美術展に行った時によくやるのは
一部屋見終わるごとに部屋の真ん中辺りに立って、作品をぐるりと見渡すこと。
そうすると絵が部屋の一部になって、本来の役割である「空間の装飾品」として、絵を見つめることができる気がします。
というのは適当なこじつけですけれどw

でも、これをやると見え方が変わるのは本当。
群舞を見ているときに、そんなつもりはないのに特定の誰か一人に目がいっちゃうのと似た感覚かな。
近くで見たときはあまりピンと来なくても、離れて見ると強烈な存在感を放ってる絵ってあるんです。不思議なことに。
近くで見ても、遠くで見ても、関係なく目を離せない絵もあるし。
あと、あまり目立つわけではないけどおさまりの良い絵。
名脇役というか、周りと絶妙に調和して、あるべき場所にぴたりと納まっている感じ。
逆に、単体で見る分にはいいけど、周りと喧嘩しまくってる主張の強い絵もあったりします。
個性的なのに納まりの良い絵もあるし、この辺はきっと、場や近くに展示されてる絵との相性ですね。
こんな風に、絵の見方の幅が広がるので「ぐるりと見渡す」おすすめです。
人が多すぎると無理ですが。

・・・と「ぐるりと見渡す」魅力を主張してみましたが
今日はあいにくメガネを持ってなかったので、離れて見るとぼやけていまいちでした(^^;
使う予定が無くてもメガネは持ち歩く習慣をつけましょうw
ブリヂストン美術館は空いているので、「ぐるりと見渡す」のにはきっと向いてます。
***

今日は思わぬ寄り道でしたが、とても楽しかったです。
東京駅と八丁堀の意外な位置関係が分かって一つ賢くなったし。
ひたすらまっすぐ、寄り道しなければたぶん15分くらい。
ブリヂストン美術館の最寄りは京橋なので、銀座までも歩けそうです。

たまには電車を使わず歩いてみると、意外な発見や寄り道を楽しめます☆
電車を使って帰っていたら、ブリヂストン美術館には当分行かなかったはず。
突然、以前読んだ本の中で柳田國男が「効率や便利さと引き替えに失っているものがあると自覚すべき」と主張していたのを思い出して、あれはこういうことかと妙に納得してしまいました。
これから歩きやすい季節になるし、出かける時には「歩く」という選択肢を意識してみようと思います。

今回はブリヂストン美術館のコレクションより、モネ、ルノワール、セザンヌ、マティス、ピカソ、モディリアーニ、クレー、ポロック、藤島武二、藤田嗣治など、印象派から現代までの作品を中心とした、選りすぐりの絵画と彫刻、180点をご紹介いたします。本展は、I. 印象派の誕生と印象派以降の動き、II. 20世紀美術の台頭、III. 抽象絵画の発生と展開、IV. 日本近代洋画のあゆみ、という4つのジャンルで構成されています。また、普段は作品保護の観点から展示を控えているシャガール《ヴァンスの新月》、ドガ《浴後》、ロートレック《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》、岸田劉生《麗子坐像》など、水彩やパステル、リトグラフの名品も展示いたします。コレクションの幅広さと多彩さを満喫し、お気に入りの名画と出会っていただければ幸いです。

2009年 1月24日(土)-2009年 4月12日(日)
ブリヂストン美術館
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/
〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目10番1号
電話  03.3563.0241
FAX  03.3561.2130


美術展 ]
comments(4) : trackbacks(1) : 

シルク・ドゥ・ソレイユ『ZED』

シルクドゥソレイユの常設演目「ZED」。
冬休みのラストを使って舞浜へ。早速見に行ってきました。

以下、概要です。
さすが、噂のシルク。

10分前から二人のピエロが客席に登場。
お客さんを通せんぼしたり、席に案内するかと思えば一周して元の場所に戻しただけだったり、空いてる席に座ってみたり、開演前だというのに会場に笑いが巻き起こります。
そして気づくと、いつのまにやら照明が落ちていて
スポットライトに照らされているのは
お客さんにステージに上がるのを手伝えというピエロ。

そしてピエロがステージに上がると、そのまま自然にショーが始まります。
このつなぎがスムーズ過ぎて、まず驚きました。

さらにこの後、前半→休憩→後半という流れになるのですが
休憩に入る時も、後半が始まる時も、終わる時も、一切アナウンス無し。
なのに、よく分からなくて困惑気味のざわつきも全然生じてなくて。
気が付くといつのまにか『ZED』の世界に入って
そしてまたいつのまにか「現実」に戻ってきている。そんな感覚。

内容は大体こんな感じ。
「サーカス」と聞いて思い浮かべるような演目はほとんど入っています。
バトン、バンジー、ラッソ(投げ縄)、ポール・アンド・トランポリン、エアリアル・シルク、ハイワイヤー(綱渡り)、ジャグリング、バンキン、エアリアル・ストラップ、ハンド・トゥ・ハンド、フライング・トラビス(空中ブランコ)

CGを見ているような錯覚に囚われるバトントワリング。
初めから固いフラフープなんじゃないかってくらい綺麗な円を描いて、時には生き物のように動くロープ。
火のついた松明まで投げ出すジャグリング。
布を巻き付けて空中で華麗に舞うエアリアル・シルク。

綱渡りでは、「重力ピエロ」を思い出しました(笑)
命綱も付けずにあまりにも軽快に歩くので
綱の上を歩くのも普通の床を歩くのも、この人達にとっては同じなんじゃないかという考えが頭に浮かびます。
最後にはバク転まで繰り出されました。

ジャグリングで受け取り損ねたお皿やバトンを、主人公ZEDが巧みにフォロー。
このZED、主人公の割に派手なパフォーマンスはほとんどしません(笑)
とはいえ、ショーを自然につなげるための重要な役目を果たしているようです。

また、これも発想は同じですが
セットの切り替えのために、ショーが中断したりは決してしないところもすごかった。
ポールを固定するような作業も、万一の失敗に備えた補助(たぶん)の配置も
全部パフォーマンスの一環に組み込まれていて、
客席から見える部分は隙のない完璧なアートとして完成されています。
あ、そうそう。シルクドゥソレイユにおいては、音楽も主役です。
オリジナルナンバーの生演奏が素敵!

そして一番印象的だったのは何といってもフィナーレ。
オーケストラも舞台に上がり
ここまでに登場したパフォーマーが総出演し
赤青緑…カラフルな衣装を舞台に舞わせて
それぞれの超人的な技を繰り広げる。

その様はまさに「夢の競演」。
この数分間は本当に濃い。
圧巻です。鳥肌もの。

ちょっとチケットは高めですが
一度行ってみるといいのではと思います。

※座席
フロントビュー最前列。
表情まで見えて迫力満点でした。

ただ、近すぎて全体を見られず、どこに視点を合わせればいいのか困るのと、
綱渡りや空中ブランコなど、上方の芸が見にくいのが難点。
小さな劇場なので、レギュラーの前の方を取るのが一番お得かもしれません。
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) : 

フェルメール展−光の画家とデルフトの巨匠達−@東京都美術館

『フェルメール展−光の画家とデルフトの巨匠達−』
●会期:2008年8月2日(土)〜12月14日(日)
●休室日:11月17日(月)、11月25日(火)
●時間:午前9時〜午後5時。毎週金曜日および11月22日(土)以降の毎週土曜日は、午前9時から午後8時まで夜間も開室。(いずれも入室は閉室時刻の30分前まで)



訪問は10月です。今更感ありまくりですがご容赦下さい。

フェルメール作品は7点。
哀愁漂う「リュートを調弦する女」が特に好き。



下記の引用にもあるとおり、フェルメールは光の画家と呼ばれています。
素人目に見ても、光の描き方が群を抜いていることは一目瞭然。
人物をそっと包み込んで見守るような優しい光が印象的です。
昨年「牛乳を注ぐ女」を見たときもそうでしたが、窓から差し込む光に目を奪われる。
光が主役、と言っても過言ではないと私は思います。

今回複数のフェルメール作品を見て、ふと思いついたこと。

フェルメールの人物に対する視線は、少なくとも絵を描くときの視線は、徹底して客観的、に思える。
対照的なのはルノワールの人物画。ルノワールの場合、画家がモデルに対して抱いていた感情が、絵の中に表現されている気がします。ルノワールにとって、その人物がこう見えていたんだろうなっていう絵。
フェルメールはもっと淡々と、眼前にある風景を構成する一要素として、人物を見つめているような印象。客観的な視線だからこそ、モデル自身が持っている感情(「リュートを調弦する女」なら悲哀?)はダイレクトに伝わってくる。フェルメールが、というよりは、第三者が見たらこう見える、という感じの絵。

うまく言えませんが、ルノワールが描くのは「愛しい女性」、フェルメールが描くのは「美しい女性」というか。ここまでに書いたことは、私が勝手にそう思ったというだけですが。

人物を描いた絵であることに違いは無いのに、画家の個性がこうはっきり出るというのは興味深いこと。画家がどんな意図で描いたのかまでは知らないし、そういう絵になるようにと意識していたのかもしれないけれど、もしこのような違いの原因が無意識下にあるとしたら、普段の何気ない人付き合いでの振舞い方や精神的態度が絵に表れているのかも!?

画家はどんな人物だったのか。どんな人生を送ったのか。
先入観なしに、絵からあれこれ想像してみると、また違った視点が得られそう。

ヨハネス・フェルメール( 1632-1675 )は、オランダのハーグ近くのデルフトという小都市に生まれました。彼がその生涯で残した作品は、わずか三十数点。この作品の少なさと、光を紡ぐ独特の技法の美しさから、彼は光の天才画家といえるでしょう。
フェルメールの作品が展覧会へ出品されることは、ほとんどありません。しかし 2008年、日本との修好150周年を記念する欧米各国の多大なるご尽力により、フェルメールの作品を中心に、オランダ絵画の黄金期を代表するデルフトの巨匠たちの絵画を一堂に集めた奇跡の展覧会が実現することになりました。
出品されるフェルメールの作品は、光に満ちた美しい空間を描いた風俗画の傑作《ワイングラスを持つ娘》、現存する 2 点の風景画のうちの 1 点《小路》、近年フェルメール作と認定され大きな話題となった《ヴァージナルの前に座る若い女》、晩年の優品《手紙を書く婦人と召使い》、《マルタとマリアの家のキリスト》、《ディアナとニンフたち》、《リュートを調弦する女》の一挙 7 点です。
このほかレンブラントに天才と称され、フェルメールの師であるとの説もあるカレル・ファブリティウス (1622-1654) や、デルフトに特有の技法を確立させたピーテル・デ・ホーホ (1617-1683) など、世界的にもごく稀少で非常に評価の高いデルフトの巨匠の作品も合わせて、38点が展示されます。
デルフトの芸術家による名作がこれほど一堂に集うことは、本国オランダでも希有であり、この奇跡の展覧会は、私たちにとってまさに一生に一度しかめぐり合えることのない機会といえるでしょう。
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) : 

巨匠ピカソ 愛と創造の奇跡@国立新美術館

ピカソの作品約160点。盛りだくさん。

白黒の「泣く女」に鬼気迫るような迫力を感じた。綺麗とか感動とかそういうのとは違って、ただ圧倒された。特に好きな絵というわけじゃないのに、瞬間的に目が離せなくなりました。画集ではこうはならなかったと思います。生の絵が持つ力ってすごい。

ところで、「ゴッホ酔い」というものがあるらしい。ゴッホの作品を目の当たりにすると、ゴッホが作品にこめた想いと鑑賞者の心とが深い部分でシンクロして、気持ち悪くなったり感情が高ぶったりすることがあるのだそう。

同じようにピカソ酔いというものがあるならば、今日160点余りの作品を見終えた後の感覚はまさにそれ。気持ち悪いというか、気力を吸い取られたというか。サントリー美術館の「ピカソ魂のポートレート」展と梯子する予定だったけれど、無理でした。お茶タイムに変更。

理解を超えた作品を少しでも咀嚼しようと頭を使ったから疲れたというのもあるけれど、今日は単に疲れたっていうだけじゃない感覚です。作品にあまりにも大きな何かが込められていて、それを正面から受け止めるには私では役不足でした。これから行かれる方は、巨匠と真剣に対峙する覚悟をしておいた方がいいかもしれません。鑑賞するだけで、相当なエネルギーを要しますよ。
美術展 ]
comments(0) : trackbacks(0) :